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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ EMA事務局通信345 2013/04/18 ■□ 【 コ ラ ム 第 27 回 】 『「スマホとSNS時代」で大切にしたいこと』< 後編 > 安心ネットづくり促進協議会 特別会員 熊本市立総合ビジネス専門学校 教頭 EMA賛助会員 / 桑崎 剛 □■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 会員及び関係者各位 モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)事務局です。 平素は当機構の活動にご協力いただき誠にありがとうございます。 コラム第27回は、EMA賛助会員である安心ネットづくり促進協議会 特別会員/熊本市立総合ビジネス専門学校 教頭の桑崎 剛 先生に ご執筆いただきました。 『「スマホとSNS時代」で大切にしたいこと』< 後編 >をお届け します。 ━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━ ◆◇◆ 『「スマホとSNS時代」で大切にしたいこと』< 後編 > ◆◇◆ ━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━ 安心ネットづくり促進協議会 特別会員 熊本市立総合ビジネス専門学校 教頭 EMA賛助会員 / 桑崎 剛 急速に普及したスマホ(スマートフォン)はご承知の様にパソコ ンと同じ様にOS(オペレーション・システム)上で豊富なアプリ (アプリケーション)を利用出来るのが利点である。スマホのこ とを「手のひらPC」と言われる所以でもある。そして多くのアプ リのひとつが「通話」である。しかし通話での課題はほとんどな い。特に問題視されているのは通話以外のアプリで、コミュニケ ーションができる交流サイトや交流が可能なゲームなど、他の人 達と人的な関係が持てるアプリでのトラブル事例が多発している。 PC相手に黙々と戦うゲームは過去のものとなり、他の第三者と交 流が可能な、いわゆるソーシャルゲームが時代の中心となってい る。また、SNSと言われる人と人とを結びつけるソーシャルネット ワークは急速な発展を見せ、アメリカ生まれで中東の政権をも倒 す勢いとなったSNSや、日本で生まれてわずかの間に1億人もの 登録者があったものさえ出現した。 この様な時代において我々大人が予知すべき肝要な視点は何であ ろうか。あまりの急激な普及に振り回され感があるのは事実で、 機器やアプリの操作は話題になっても、その接し方や付き合い方 はまだまだ未熟であり、熟成度が低いと言わざるを得ない。昨年 はSNS上でのネットイジメが大きな話題となったが、ネットトラ ブルも元はリアルな人間関係のトラブルがネット上の場へとフィ ールドを変えただけである。どんなに親しくても人間関係のトラ ブルは昔も今もつきものであり、必ず生じるものでもある。クラ スメートの全員と親しくなることは不可能なことであり、気の合 わない友達がいて当然である。しかし、幼児から小学生、中学生 と発達段階に応じて、その人間関係のトラブルには周りの人達の 協力やアドバイスを得ながら対応能力が付いて成長していくのが 適切な発達である。ところがネットのフィールドでは他の第三者 に見えにくいという特性もあり、その周りの支えが残念なことに 希薄で、プライバシーの保護や匿名性からも他の者が悩みを支え ることができない状況である。それゆえ保護者や教師が気付いた 時にはトラブルの糸がかなりもつれてほどきにくい状態というこ とが多い。 幼児から大人になるに従い親子の関係もだんだんと「肌が離れて」、 「手が離れて」いく。そして「目も離れて」いく。しかし、ネッ トが不可欠な現代だからこそ、今まで以上に周りの大人は敏感で あって欲しい。「手は離しても目は離さず、しっかり見守って欲 しい」と思う。大人の見守りが多くのネット上のトラブルを早く 発見し、速やかに解決出来る基本となるとつくづく思う。そのた めの大前提として、普段からの親と子、生徒と教師の良好な人間 関係の構築は今までにもまして最も肝要な事項である。 青少年の健全育成に関わる保護者や教師は、スマホとSNSが大流 行している時代だからこそ、今まで以上にリアルな人間関係の大 事さを再認識する時がきていると思う。そして、二十歳を過ぎれ ば「目も離れる」ことになるが、成人になってからでも最後まで 「心が離れる」ことだけはない様にしたいものである。スマホと SNS全盛の時代だからこそソーシャルな人間関係を改めて大事に したいと思うこの頃である。 -+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+- 【桑崎 剛(くわさき つよし)プロフィール】 1954年生まれ、熊本市出身。東京都私立高校講師、区立中学校教 諭を経て熊本県公立中学校教諭、熊本市教育委員会教育センター 指導主事、熊本県公立中学校教頭を歴任し、2013年4月より現職。 内閣府「青少年インターネット環境整備に関する広報企画検討会 議」委員。文部科学省「教育の情報化総合モデル支援事業」企画 評価委員他に従事。 現在は日本教育工学協会(JAET)理事、熊本県小・中学校情報教 育研究会副会長、その他、「ガイアの夜明け」他、TV出演や新聞 等「子どものケータイ問題」における第一人者。月刊「心とから だの健康」H24.8月号の記事は北里大学入学試験で小論文問題と して採用されるなど、記事掲載多数である。 -+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+- ≪コラムについて≫ 「青少年のインターネット利用」をテーマに配信していまいりま す。EMA事務局通信をご購読いただいている皆様と、広範且つ深 い知識・情報を共有することにより、さまざまな角度から「青 少年のインターネット利用」について考えていきたいと思ってお ります。 コラムへのご意見・ご感想・ご要望等ございましたら、ぜひとも 事務局までメールにてお寄せください。 宛先:EMA事務局 メールアドレス:jmk@ema.or.jp どうぞよろしくお願い申し上げます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発信元/一般社団法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA) 〒106-0031 東京都港区西麻布1-4-38 千歳ビル3階 http://ema.mcf.or.jp/ http://ema.mcf.or.jp/m/ (携帯サイト) http://ema-edu.mcf.or.jp/ (啓発・教育ポータル) mailto:info@ema.or.jp ◆事務局通信の登録及び解除は下記Webサイトからお願いします。 http://ema.mcf.or.jp/news/index.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ |