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プレスリリース

「コミュニティサイト運用管理体制認定制度」2008年度のご報告

2009年5月28日
一般社団法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構
モバイルインターネットの利用において、青少年を違法・有害情報から保護しつつ健全な育成を実現するためにフィルタリングの改善と普及を促進し、啓発・教育活動を実施することが、サイト運営事業者をはじめ、通信事業者、行政、第三者機関、家庭、学校、地域等の青少年を取り巻くすべての関係者に求められております。

このような社会的要請に基づき、一般社団法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(以下「EMA」)では、青少年の発達段階に応じて健全なコミュニケーションを最大限尊重しつつ青少年の保護と健全な育成を両立したインターネット利用環境の提供をするため、2008年7月よりモバイルインターネットのコミュニティサイトを対象とした「コミュニティサイト運用管理体制認定制度*1(以下「本認定制度」)」を開始しました。この度、2008年度の認定サイトの運用管理体制の状況について下記のとおり取りまとめましたのでご報告いたします。
EMA認定サイト全体の総会員数は4,838万人、1日当たり*2の総投稿数は、2,983万件(年換算、約109億件)となっており、コミュニティサイトは、対面での会話や電話、メールと並ぶ主要な情報伝達手段となっております。サイト上のコミュニケーションのほとんどは、従来の情報伝達手段と同様に日常のコミュニケーションとして利用されているに過ぎませんが、サイトを悪用して違法・有害情報を投稿する行為も存在するため、認定サイト運用事業者には違法・有害情報の削除等を含めた本認定制度における基準に則った運用管理の体制を求めております。
 
EMA認定サイト全体で907名の監視員が運用管理体制を構築しております。ユーザーからの投稿については、システム監視と監視員による有人監視を組み合わせて実施しており、違法・有害情報を投稿した利用者に対しては、強制退会、ペナルティ(一時利用停止等)、削除、注意・警告等の対応を1日当たり*2   32,262件実施しております。
 
EMA認定サイトに設置した啓発・教育プログラム*3の総閲覧数は706,081回に達しております。多くの青少年が利用している認定サイトを活用して、青少年の健全な育成に必要な啓発・教育プログラムを広範囲に実施することにより、リテラシーの向上を図っております。
 
認定サイトに対する運用監視の一環として設置された通報窓口には、ユーザーから1,087件(2008年8月28日〜2009年3月31日)の情報が寄せられており、認定サイトへの調査の実施等を含め第三者機関として必要な対応を行っております。
 
認定サイト事業者は、サイト運営スキルの向上を目的とした認定サイト運営事業者連絡会を自主的に開催しており、EMAはその活動を支援しております。

1. 認定サイトの概要

【認定サイト数】
本認定制度開始から2009年3月31日までの間、24のモバイルサイトに対して認定を付与しました。 【認定サイトの規模】
認定サイト全体の総会員数は48,389,824人、1日当たり*2の総投稿数は29,836,806件となります。
  • 総会員数: 48,389,824人
  • 総投稿数: 29,836,806件(1日当たり*2)
<2009年3月31日付>
2. サイトパトロール体制

本認定制度では、適切な運用監視体制の構築と維持がもとめられ、サイト運営者による能動的な監視を認定の条件としています。各認定サイトは、常時サイトパトロールを実施し、ユーザーからの申告により顕在化する問題や客観的に判断できる不適切な投稿に対し、基準に則った対応ができる体制を要求しています。
    最高責任者総数:24名
    監視主任者総数:135名
    監視員総数:748名

    全認定サイト合計:907名
3. ユーザー対応

前述のとおり1日に寄せられる約3,000万件のユーザー投稿に対し、各認定サイトでは通常以下の方法で運用管理を行っています。

(1) システム監視:システムによる言語フィルタ処理(NGワード設定、要注意語句の抽出)
(2) 監視員による監視:人の目による目視監視の実施
※ 小規模の認定サイトによってはユーザーからの全投稿を有人目視監視している場合もあります。

認定サイト上で実施している対応の結果として、以下のように強制退会、一時利用停止等のペナルティの適用、不適切投稿の削除、注意・警告等の対応を実施しております。
    強制退会総数:2,253件(1日当たり*2)
    ペナルティ総数:324件(1日当たり*2)
    削除投稿総数:25,083件(1日当たり*2)
    注意・警告総数:4,602件(1日当たり*2)
4. 啓発・教育活動

EMAは啓発・教育プログラムとして「ケータイ・インターネットの歩き方」を策定しました。認定サイトは、サイトトップページもしくはーザーが視認しやすい場所にEMA啓発・教育プログラムを設置することが義務付けられています。

【EMA啓発・教育コンテンツ閲覧数(PV)】
  • 「ケータイ・インターネットの歩き方」全認定サイトの閲覧総数:706,081回(累計)
    「ケータイ・インターネットの歩き方」については以下をご覧ください。 http://ema.mcf.or.jp/education/howtowalk/index.html
5. ユーザーからEMAへの通報システム

認定サイトは認定時にEMAより認定番号が付与されます。認定サイトのトップページにはこの認定番号を表示することが義務付けられ、クリックすると認定サイトの認定条件及び認定サイトへのクレームを受け付けるページが表示される仕組みになっています。このようにユーザーに対して、認定サイトに対する通報窓口だけでなくEMAへの通報窓口も用意しており、以下のように情報が寄せられております。 EMAでは、通報システムに寄せられた情報の他、EMAによるサイトチェックと認定サイトからの定期レポートによって、認定サイトの運用管理状況を調査・分析し適切な運用管理の維持を求めております。

【2008年度(2008年8月28日〜2009年3月31日)通報総数】
通報総数:1,087件
規約違反投稿等に関する情報337 件(31%)
認定サイトの運用管理体制に関するご意見152件(14%)
会員登録方法・退会方法等のサービスに関するお問合せ109件(10%)
ペナルティを受けたユーザーからの不満・理由に関するお問合せ98件(9%)
不適切な広告に関する情報65件(6%)
認定サイトの運用体制に関係のない情報、又は意味が不明な情報196 件(18%)
その他130件(12%)

6. 認定サイト運営事業者のスキルアップ支援と基準改善への取組

2008年11月から認定サイト運営事業者が自主的に集まりコミュニティサイト運営事業者のスキルアップ、課題解決、ベストプラクティスの検討・共有等を目的とした認定サイト運営事業者連絡会が開催され、EMAとしてはこの活動を支援しております。(2008年度の開催は2回、2009年度より毎月開催)

また、2009年度は新たに広告掲載基準ワーキンググループを設置し、多様化が進む広告媒体に合わせ青少年の利用に配慮した広告掲載についてより詳細なる検討を開始しました。本認定制度における広告掲載基準ガイドラインにも適宜反映させ、制度自体の向上も推進してまいります。


*1 コミュニティサイト運用管理体制認定制度
ユーザー投稿等により形成されるコミュニティサイトの健全な利用環境が整備・維持されることを目的とした認定制度です。EMAが策定した認定基準「コミュニティサイト運用管理体制認定基準」をもとに審査を行い、本認定基準に適合したコミュニティサイトに対して認定を付与します。認定後は本認定基準に適合した運用管理体制が維持されているか確認するため、認定サイトに対して定期的・継続的な監視を実施します。また、一般ユーザー等から認定サイトへのクレーム、問合せ、意見等を受付け、運用監視に活かすとともに本認定基準への反映も適宜行います。
「コミュニティサイト運用管理体制認定基準」については以下をご参照ください。
http://ema.mcf.or.jp/dl/communitykijun.pdf

*2「1日当たり」とは、全認定サイトの1ヶ月当たりの合計から算出したものです。

*3 EMA啓発・教育プログラムについては以下をご参照ください。
http://ema.mcf.or.jp/education/index.html

EMAは、本認定制度や啓発・教育などの活動を通じ、モバイルインターネットの利用環境において青少年保護と健全な育成を実現するセーフティネットの整備を推進してまいります。
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